欧州人監督急増でアジアのサッカーは何が変わったのか?
さて、UAEで開催中のアジアカップです。個人的に「急増した欧州人監督」に注目しました。
今大会に参加した24カ国の中で欧州出身の監督は16人。圧倒的多数を占めています。その他にアルゼンチン人が2人、韓国人とアルジェリア人が各1人となっています。
母国人監督は日本、オーストラリア、トルクメニスタン、北朝鮮の4カ国だけ。ちなみにアルゼンチン人と言っても、ウズベキスタンのクーペル監督はバレンシアやインテルなど欧州の強豪クラブで指揮を執った経験があり、21日に日本と対戦したサウジアラビアのピッツィ監督は名門バルセロナなどでプレー。アルゼンチン生まれの元スペイン代表FWです。この2人は欧州サッカーの系譜に連なり、欧州人監督の枠組みに入れても差し支えないでしょう。
欧州人監督が増えたことでアジアのサッカーはどう変わったのでしょうか? まず「チーム戦術が洗練された」です。
例えば、守備に関していうと選手個々のフィジカル、スキルなど「個」に頼った国が大半でしたが、組織立った守備意識を植え付けることで最終ラインからボールを丁寧につなぎ、局面に応じてサイドに展開したり、前線の選手の足元に縦パスを送ったり、攻守の連動性が明らかにレベルアップしたと思います。