日本粘りでアジア杯8強も サウジ戦「勝っただけ」と苦言も

公開日: 更新日:

「う~ん、勝つには勝ったけど……。日本サッカーが弱かった1960~70年代の試合みたいだった。自陣で守り倒し、攻撃の手立てを見いだせない。何度も経験したからよく分かるが、選手たちは本当にしんどかったと思う」

 苦笑いしながらこう話すのは、68年メキシコ五輪得点王のレジェンド釜本邦茂氏である。

 UAEで開催されているアジアカップ決勝トーナメント1回戦で森保ジャパン(FIFAランキング50位)は21日、中東の実力国サウジアラビア(同69位)と対戦した。

 キックオフ直後からサウジがボールを回しながら攻め込み、日本の選手は守備に奔走する場面が続いた。ところが前半20分、CKのチャンスにDF冨安健洋(20=シントトロイデン)が、身長188センチの高さを生かしてヘッド一発。これがズドンと決まって日本が先制した。しかし、ここから70分間、日本選手の難行苦行がスタートした。

■「近年まれに見る低調な試合」

 常に後手に回り、ボールを追い掛けては疲弊するばかり。後半24分、自陣ペナルティーエリア左に戻った1トップのFW武藤嘉紀(26=ニューキャッスル)が、ボールを奪おうとしてファウルを犯したシーンが象徴的だった。終わってみれば日本のボール支配率は23.7%。「記憶にないほどの低い数字ですが、サウジアラビアのスタイルが変わったのがラッキーでした」とは現地で取材中の元サッカーダイジェスト編集長の六川亨氏。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    西武ならレギュラー?FA権行使の阪神・原口文仁にオリ、楽天、ロッテからも意外な需要

  2. 2

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動

  3. 3

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  4. 4

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏の勝因は「SNS戦略」って本当?TV情報番組では法規制に言及したタレントも

  5. 5

    小泉今日子×小林聡美「団地のふたり」も《もう見ない》…“バディー”ドラマ「喧嘩シーン」への嫌悪感

  1. 6

    国内男子ツアーの惨状招いた「元凶」…虫食い日程、録画放送、低レベルなコース

  2. 7

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  3. 8

    首都圏の「住み続けたい駅」1位、2位の超意外! かつて人気の吉祥寺は46位、代官山は15位

  4. 9

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏圧勝のウラ パワハラ疑惑の前職を勝たせた「同情論」と「陰謀論」

  5. 10

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇