非白鵬閥の玉鷲V…“モンゴル帝国”崩壊で角界はどうなる?
「最後まで、誰が優勝するか分からない楽しさがあった。今の方が純粋なスポーツとして面白いのではないか」
こう話すのは、好角家の菅野宏三氏(ビジネス評論家)だ。
27日、玉鷲(34)の初優勝で幕を閉じた大相撲1月場所。攻め込んでくる遠藤を突き落としで仕留め、「夢だった」という賜杯を手にした。
しかも、同日に第2子が誕生。玉鷲は万感の思いを込め、「サイコーです!」と絶叫。あふれ出る涙を、何回も手でぬぐった。
終盤まで2敗をキープしていたとはいえ、背後には3敗の貴景勝。最後の最後まで分からない優勝争いは、想像を絶するプレッシャーがあったに違いない。
そんな玉鷲とは対照的に、年々影が薄くなっているのが横綱白鵬(33)だ。今場所は初日から10連勝でトップを走るも、11日目から3連敗。14日目に足の負傷を理由に休場した。もはや衰えは隠せず、全盛期の力と体力は残っていない。
しかし、絶対王者の衰退は悪いことばかりではない。昨年1月場所の栃ノ心を皮切りに、7月場所の御嶽海、先場所の貴景勝、そして玉鷲と、たった1年で4人もの初優勝力士が生まれたのだ。