反町康治さん<4>20代後半で発足したプロリーグへの危惧
スケジュールを作ったり、ハイヤーや宿泊先を手配したりする仕事柄、パイロットとの付き合いは多かった。
「パイロットって希望が通るんです。休みも本人の意向が反映されます。“オフ1”と“オフ2”があって、オフ1はこちらが用意した休みなんですが、オフ2は本人がリクエストした子供の運動会とか授業参観の日とかで絶対に動かせない。同期のパイロットのお願いも、結構聞いてあげましたよ」
乗員乗務課に異動後は、パイロットたちの弁当やホテルを手配。何か問題があれば、すぐに対応した。
「昔はあちこちに全日空ホテルがあって利用していたんですが、今は経営が変わっているし、経費削減で安いホテルを使っているみたいですね。パイロットとCAも、一緒のホテルにするといろいろあるので全部別。それはまあ、いろいろあるよな~。私も結婚相手がCAなんで、何とも言えないですけど……」
仲のいいパイロットと香港に出張したこともある。
「キャプテン(操縦士)とコーパイ(副操縦士)の後ろにあるジャンプシートに座って行くんです。『おまえ、離陸やるか?』って、からかわれたりしてね。自分でパイロットを決められたので、おごってくれそうな人を選んで『おいしいところに連れて行ってくださいよ~』ってお願いしたら、『しょうがね~な~』って。実際、香港島の裏にある、地元の人しか知らないような店に連れて行ってもらいました。目の前の魚を選んで調理してくれるところでね、楽しかったな~。仕事はちゃんとしましたよ。宿泊先から空港までどれぐらい時間がかかるのか、動線上の問題はないか、視察内容の詳細を報告書にして上げました」