著者のコラム一覧
山田隆道作家

1976年、大阪生まれ。早大卒。「虎がにじんだ夕暮れ」などの小説を執筆する他、プロ野球ファンが高じて「粘着!プロ野球むしかえしニュース」などの野球関連本も多数上梓。各種スポーツ番組のコメンテーターとしても活躍中。

低迷の阪神・高山俊 金本前監督の育成方針は誤りではない

公開日: 更新日:

 しかし、そもそも金本前監督は就任直後に出席した15年秋のドラフト会議において、この高山を1位指名する根拠として長打力の有無を重視しており、当時の担当スカウトから「高山は将来的に本塁打を期待できる素材だ」との報告を受けて決断に至っている。大学時代の高山を追いかけてきたスカウトの言葉なのだから、新人監督が信じたのも当然だろう。もしも高山が単打中心のピストル打者だったら、金本前監督は指名していない可能性だってある。

 また、高山の外野守備があまりに拙く、俊足という触れ込みだった走力についても、盗塁を期待できるタイプではないということも、首脳陣から本塁打増を求められた要因だろう。阪神でいえばかつての赤星憲広に代表されるように、長打力がないなら打率3割だけでなく、守備力と走力も期待されるのが現代プロ野球の主流でもある。「守れない、走れない」といったタイプの外野手は、でっかい本塁打をかっ飛ばさないとセールスポイントがかすんでしまう。

 その意味では、金本前監督の高山育成方針は間違っていなかったように思う。今後の高山が単打に徹することで自慢のバットコントロールを取り戻したとしても、守備と走塁を差し引くと、そこまで大きな魅力にはならないだろう。彼のようなタイプは、やはり3割15~20本くらいの打撃成績が最低ラインとして求められる。高山には長打を追い求めてほしい。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    元グラドルだけじゃない!国民民主党・玉木雄一郎代表の政治生命を握る「もう一人の女」

  2. 2

    深田恭子「浮気破局」の深層…自らマリー・アントワネット生まれ変わり説も唱える“お姫様”気質

  3. 3

    火野正平さんが別れても不倫相手に恨まれなかったワケ 口説かれた女優が筆者に語った“納得の言動”

  4. 4

    粗製乱造のドラマ界は要リストラ!「坂の上の雲」「カムカムエヴリバディ」再放送を見て痛感

  5. 5

    東原亜希は「離婚しません」と堂々発言…佐々木希、仲間由紀恵ら“サレ妻”が不倫夫を捨てなかったワケ

  1. 6

    綾瀬はるか"深田恭子の悲劇"の二の舞か? 高畑充希&岡田将生の電撃婚で"ジェシーとの恋"は…

  2. 7

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 8

    “令和の米騒動”は収束も…専門家が断言「コメを安く買える時代」が終わったワケ

  4. 9

    長澤まさみ&綾瀬はるか"共演NG説"を根底から覆す三谷幸喜監督の証言 2人をつないだ「ハンバーガー」

  5. 10

    東原亜希は"再構築"アピールも…井上康生の冴えぬ顔に心配される「夫婦関係」