100背Vも代表逃す…女子高生スイマー酒井夏海に“10%の壁”
女子の新鋭が不完全燃焼に終わった。
世界選手権(7月=韓国)の代表選考会を兼ねた競泳の日本選手権は4日、女子背泳ぎ100メートル決勝を行い、酒井夏海(17=武南高)が59秒98で3年ぶり2度目の優勝。派遣標準記録(59秒68)に届かず、この種目での代表入りを逃したが、400メートルメドレーリレーのメンバーに内定した。
得意とする100メートルで代表権を逃した酒井は「自分の泳ぎができなかった。(個人種目で)代表に入らないと意味がない」と、7日決勝の200メートルでの派遣標準記録突破に意欲を見せた。
女子背泳ぎは五輪で、過去4個のメダルを獲得しているが、12年ロンドン大会100メートルで寺川綾の銅メダル獲得を最後に低迷。16年リオ五輪に加え、世界選手権2大会(ロシア、ハンガリー)も表彰台を逃した。昨年のアジア大会(ジャカルタ)で金メダルを獲得した酒井は女子背泳ぎの救世主と期待されている。
本人によれば、太りやすい体質のため、昨年冬場のシーズンオフから肉体改造に着手。それまで週1回程度だった筋トレを、週3~4回に増やした。昨年11月からは、大好物だったチョコレートなどの甘いものを絶つなど、食事にも気を配り、体脂肪率は女子の競泳選手で理想とされる10%台をキープしているという。
女子背泳ぎのエースの座を掴むには、まだまだレベルアップが必要か。