“掃きだめに鶴”阪神には西が 投打での活躍で2勝目救世主に
阪神といえば貧打のイメージ。最下位に沈んだ昨年のチーム85本塁打はリーグワースト。今季もチーム本塁打8本はリーグワースト、打率.226は5位。相も変わらず打てないが、リーグ5位と振るわない現状で実は打線以上に精彩を欠いているのが投手陣だ。
チーム防御率4.60はリーグワースト。1イニングで12点取られたあの広島(4.09)よりはるかにヒドい。
中でも深刻なのが先発陣。中日から移籍したガルシアは勝ち星なしの防御率14.63。岩貞は5.28、秋山は6.00、浜地は13.50の体たらくだ(数字はいずれも14日現在)。
さて、そんな阪神にあって、投げて打ってチームの連敗を4で止めたのがオリックスからFA移籍の西勇輝(28)だ。
甲子園で行われた14日の中日戦に先発、7回2失点で2勝目(1敗)をマークした。完封した7日の広島戦に続く好投だった。
打っては四回に3点を奪って逆転。なおも1死二、三塁から135キロのストレートをライナーで左前にはじき返す2点適時打を放った。直前のスクイズ失敗を帳消しにしたばかりか、中日先発の吉見をマウンドから引きずり降ろした。
「(2勝目に)テンポよく打者と勝負することができた。(四回の2点適時打は)振ったら当たった」とは試合後の本人だ。
投打にわたる活躍でチームの窮地を救ったヒーローに、「頼もしいよね。西のおかげ」と矢野監督が目を細めたのは当然か。