令和初Vだけじゃない 横綱白鵬「5月場所出たい」欲と打算
■「三本締め騒動」
ぶっつけ本番もありそうだ。
12日初日の5月場所まで1週間を切った大相撲。しかし、この時期になってもいまだに相撲を取る稽古をしていないのが、横綱白鵬(34)だ。6日の稽古総見では四股などの基礎稽古止まり。せいぜいが、ぶつかり稽古で貴景勝らに胸を出したくらいだった。
白鵬は先場所の千秋楽で右腕を負傷。上腕の筋断裂と診断されるも、手術はせず、周囲の筋肉を鍛えることでカバーする方法を選んだ。当然、調整は遅れ3月場所後は一度も相撲を取っていない。
本人は、「日に日に良くなっている。自分と相談しながらやりたい」とは言うものの5月場所の出場の可否を問われるや、しばし沈黙したあとに「はい」と肯定。普通に考えれば休場して当然の状況の中、どうにも踏ん切りがつかないといった様子をうかがわせている。
白鵬が悩んでいる理由のひとつが、先場所の“雪辱”だろう。3月場所の優勝インタビューでは得意満面で三本締めをし、協会から大目玉を食らった。協会のコンプライアンス委員会に何度も呼び出され、八角理事長(元横綱北勝海)からは痛烈に叱責された。自身の悪評が世間に広まっているのは白鵬も理解しているはず。一日も早く「新生白鵬」を見せつけて、イメージ回復を図りたいに違いない。