令和初Vだけじゃない 横綱白鵬「5月場所出たい」欲と打算
問題は、トランプ大統領が本当に相撲を観戦するかどうか。白鵬は34歳という年齢に加えて下半身のケガが増え、近年は休場しがち。昨年は6場所中4場所を休場し、うち2場所は全休だった。それが今年は13日間出場した1月場所からほぼ皆勤。仮に5月も出れば、3場所連続出場となる。ちなみに3場所連続皆勤は、2016年が最後。体のことを考慮すれば休みたいのが本音だろう。しかし、トランプ大統領が「やっぱり相撲は見ない」と言い出さない限り、休場の決断ができない状況なのだ。
■「力士にあるまじき姿」
評論家の中澤潔氏は「私は白鵬が直前で休場するのでは、と思っていますが……」と前置きし、こう続ける。
「抜群の運動神経と相撲技術を持つ白鵬なら、たとえ稽古をしていなくても、横綱としての成績は残せるでしょう。しかし、そもそも横綱は力士の手本。場所に臨むに当たっては、率先して土俵で稽古をするべきです。もし、白鵬が稽古不足のまま土俵に上がろうものなら、それは力士としてあるまじき姿と言うほかない。力士は稽古が仕事で、本場所はそのテストのようなもの。近年は巡業も多く、稽古に本当に集中できるのは場所直前の2週間前から1週間前まで。その時期に相撲を取らないで土俵に上がる横綱なんて、聞いたことがありません。ケガの影響もあるだろうから、出場するかどうかを決めないうちに、体を痛める稽古をする気にもならないのでしょう」