天敵倒すも負傷休場…貴景勝“右ヒザ爆弾”がまねくケガ連鎖
通常、取組中に負傷した力士は国技館内の相撲教習所に向かう。貴景勝はそれすらせず、風呂に入ることもなく帰りの車に乗り込んだ。
ある親方は「よりによってヒザですか……」と、顔をしかめてこう言う。
「力士にとって、ヒザと腰のケガは致命傷となりやすい。ただでさえ、相撲取りは人間離れした体重の持ち主ですからね。仮に軽傷だったとしても、爆弾として今後も苦しめられかねません。足のケガで出足が鈍れば、押し相撲にも悪影響が出る。押して押して、相手が出てくるタイミングに合わせて引く巧妙さも、ヒザのケガで狂いが生じるかもしれません。むしろ、突き押しに足がついていかず、相手の引きをまともに食う恐れも出てきた。何より、突き押しの威力が鈍れば、四つ相撲の相手にまわしを取られる可能性も高くなる」
貴景勝は175センチ、169キロという、樽形のずんぐりむっくり体形。ヒザへの負担は並の力士以上だろう。1月場所の千秋楽では右足の裏を負傷している。ケガの連鎖も心配だ。
16日午前、きょうから休場することが決まった。