サニブラウンは“抜いた走り”でも9秒台スプリンターの片鱗
全力でなくても実力差は歴然だ。
陸上の世界選手権(9月27日開幕、ドーハ)の代表選考会を兼ねた日本選手権(福岡・博多の森陸上競技場)が開幕。男子100メートルは9秒97の日本記録保持者サニブラウン・ハキーム(20)が、準決勝2組で大会タイ記録の10秒05(追い風0.1メートル)で全体1位。28日(午後8時30分)に行われる決勝に進出した。
予選はスタート前にセットの形が決まらないままピストルが鳴り、大きく出遅れ10秒30。準決勝も再び課題のスタートで遅れたが、「中盤からの加速が良く、後半はしっかり走れた」(サニブラウン)というように、2着(10秒20=全体3位)ケンブリッジ飛鳥(26)、3着(10秒21=同4位)多田修平(23)を大きく引き離してゴールした。
決勝で日本勢初の9秒台対決が注目される桐生祥秀(23)は、準決勝1組に登場。10秒09(同2位)で1着の小池祐貴(24)に敗れ2位(10秒22=同5位)だった。こちらは前日本記録保持者の桐生より、小池のスピードある走りがスタンドを沸かせた。