データで差がつくのは戦略的優位性ではなく「活用の仕方」

公開日: 更新日:

 ブレグマン選手やアルトゥーベ選手は自らの打球方向の傾向を見直し、引っ張りを少なくし、より広角に打ち分けることでヒットを量産し、成績を伸ばしている。今シーズン新しく獲得したブラントリー選手はボールにバットを当てる技術の高い選手。その卓越したバットコントロールでシフトの逆に打つことも得意としている。このバットに当てる技術こそルーノウGMが彼を獲得した理由である。当たり前の話だが、広角打法に対応する守備シフトは存在しない。

 データを活用することで相手の裏をとることができないのであれば、相手の予測のほんの先をいく、相手の隙をつくパフォーマンスを、という考え方だ。

 データが戦略的優位性をもたらすことはなくなった。だからといってそれらを活用しないことは、自らの進化を止め、相手に対して後れを取ることになってしまうのだ。=つづく

(米紙コラムニスト、ビリー・デービス)

【連載】MLB最新データ野球の内幕

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 5

    巨人「FA3人取り」の痛すぎる人的代償…小林誠司はプロテクト漏れ濃厚、秋広優人は当落線上か

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    「結婚願望」語りは予防線?それとも…Snow Man目黒蓮ファンがざわつく「犬」と「1年後」

  3. 8

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動