松坂復帰も“5回限定”…5時間死闘のレジェンドなら鼻で笑う

公開日: 更新日:

「今の松坂なら合格点だよ」という見方がほとんどだろう。

 2月のキャンプでファンに右腕を引かれ、右肩の違和感を訴え出遅れていた中日松坂大輔(38)が今季初登板、初先発。5回(91球)を4安打、4四死球、2失点でマウンドを降りたが、若い頃はスタミナ自慢の剛球投手だった。横浜高時代は、ほとんどひとりで投げ抜き、甲子園の春夏を連覇。延長17回の完投勝利や甲子園決勝のノーヒットノーランなども記録し、「平成の怪物」と呼ばれていた。西武入団後は初対決のイチローから3三振を奪い、メジャーのレッドソックスへ移籍すると、いきなりワールドシリーズを制覇。2度のWBC優勝にも貢献した球界の「レジェンド」でもある。

 日本球界に復帰後は故障に苦しみ、昨季は11試合に先発し、55回3分の1を投げ6勝4敗。数字が示すように、今や平均5イニングしか投げない先発投手だ。それでも昔の実績や38歳という年齢から「よくやっている」と評価する声が多いものの、あの「レジェンド」なら、どう思うだろうか。

 14日に終わったウィンブルドン男子シングルス決勝は、フェデラー(37)が約5時間もの死闘の末、ジョコビッチ(32)に敗れたが、コート内を縦横無尽に駆け巡る「レジェンド」のスピードと粘り、スタミナにジョコビッチは脱帽。ファンは「史上最高のテニスプレーヤー」と称賛されるベテランの華麗なプレーに酔った。

 そのフェデラーと松坂との年齢差たった1つ。「5イニング限定」右腕の今季年俸は8000万円プラス出来高払い。この日は「もう1イニング、2イニング投げたかった」とコメントしたが、テニスのレジェンドが実情を知れば、「プロ野球は楽な商売」と鼻で笑うに違いない。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大友康平「HOUND DOG」45周年ライブで観客からヤジ! 同い年の仲良しサザン桑田佳祐と比較されがちなワケ

  2. 2

    阪神・西勇輝いよいよ崖っぷち…ベテランの矜持すら見せられず大炎上に藤川監督は強権発動

  3. 3

    歌手・中孝介が銭湯で「やった」こと…不同意性行容疑で現行犯逮捕

  4. 4

    佐々木朗希の足を引っ張りかねない捕手問題…正妻スミスにはメジャー「ワーストクラス」の数字ずらり

  5. 5

    阪神・藤川監督が酔っぱらって口を衝いた打倒巨人「怪気炎」→掲載自粛要請で幻に

  1. 6

    巨人・小林誠司に“再婚相手”見つかった? 阿部監督が思い描く「田中将大復活」への青写真

  2. 7

    早実初等部が慶応幼稚舎に太刀打ちできない「伝統」以外の決定的な差

  3. 8

    「夢の超特急」計画の裏で住民困惑…愛知県春日井市で田んぼ・池・井戸が突然枯れた!

  4. 9

    フジテレビを救うのは経歴ピカピカの社外取締役ではなく“営業の猛者”と呼ばれる女性プロパーか?

  5. 10

    阪神からの戦力外通告「全内幕」…四方八方から《辞めた方が身のためや》と現役続行を反対された