大船渡・佐々木朗希は「U18日本代表を辞退すべき」の根拠
岩手大会決勝で投げなかった理由を、大船渡の監督は「故障する確率が高いと判断した」と説明したという。しかし、甲子園出場のかかった試合で登板しなかったということは、すでに肩か肘を痛めている可能性もある。
昨秋は股関節を痛めているそうだし、肩肘でなければ、それ以外の部分が悲鳴を上げていたのかもしれない。なにしろ4回戦では160キロをマークして194球も投げていたのだ。米国であればメディアが「abuse(虐待)」と大騒ぎするところだ。
仮にU18のメンバーに選ばれたとしても、佐々木には辞退してもらいたいというか、辞退すべきだと思う。
日本人は日の丸を背負ったスポーツの国際大会が大好きだ。ファンは注目するし、首脳陣も何より勝利を優先した選手起用をする。大阪桐蔭の藤浪(現阪神)や秀岳館の田浦(現ソフトバンク)は3連投を経験。作新学院の今井(現西武)は直前の甲子園で616球を投げているにもかかわらず、台湾との決勝戦に先発して5回を投げた。わたしの横のメジャースカウトは、試合前だというのにブルペンで100球近く投げ込む今井を制止しようともしなかった日本ベンチを指さして「人殺し!」と叫んだくらいだ。
韓国に行く以上、フル回転を覚悟しなければならないが、故障の可能性もある体で勝利最優先の起用に耐えられるとは思えない。その将来を考えても、佐々木はやはり出場を辞退すべきだと思う。