ラグビーで他者との関係性をうまく構築できるようになった
高校進学後もラグビーに熱中しました。僕が通っていた城北高校は、3年生の春に部活を辞めるのが慣例だったこともあり、強豪とはいえませんでしたが、春の新人戦で準優勝を果たして徳島代表として四国大会に出場しました。すると、その大会でのプレーが評価され、高校日本代表の豪州遠征メンバーの選考合宿に呼ばれました。
運良く代表に選ばれたのですが、高校の体育教官室で先生から「おまえを連れていくって言ってたぞ!」と聞かされたのが、それまでの人生の中で最もうれしかった瞬間でした。
初めて桜のジャージーを着て参加した豪州遠征。今でも忘れられない思い出があります。
試合前のロッカールームで当時、高校日本代表のコーチを務めていた山口良治先生から、「みんな! 手をつなげ! おまえたちのお父さん、お母さん、学校の先生、ラグビー協会の方々、みんなが勝った! という知らせを待っているぞ!」という言葉をかけられた時、僕は生まれて初めて涙をぼろぼろ流し、心地良い高揚感に包まれながらグラウンドに飛び出したものです。