セリエAで新境地の右SB 冨安健洋は森保Jにどう作用する
「恵まれたフィジカルを利して1対1など激しいボディーコンタクト、長身を生かした空中戦などに無類の強さを持っている選手ですが、視野が広くて状況判断力にも優れており、さらに足元の技術力もしっかりしてはいますが……」と元サッカーダイジェスト編集長の六川亨氏がこう続ける。
「確かにSBでの起用には驚きましたが、冨安は左右両足でミドル、ロングのフィードボールを正確に蹴ることもでき、MF陣とパス交換をしながら連係プレーもソツなくこなせるタイプ。大胆不敵な起用法を見せたボローニャのミハイロビッチ監督の慧眼に感心しつつ、冨安がイタリアで新境地を開くことは日本代表の将来にとっても非常に有益なこと。
というのも今の日本代表は、たとえばMF陣は久保を筆頭に若いタレントが続々出てきているが、SBのレギュラーは左の長友が12日で33歳を迎え、右の酒井は29歳とベテランの域に達しながら、彼らを脅かすような中堅や若手が少なく、後継者不足に悩まされている。冨安が酒井に代わってレギュラーを獲得した場合、DFラインの強化にもつながるし、さらにはチーム全体にポジティブな影響を与えることができます」
パラグアイ戦で冨安はDF吉田とCBのコンビを組むだろうが、森保監督には「イタリアで高い評価を受けている右SBでのプレーが見たい」と言っておこう――。