攻撃回数上回るも大敗…露呈した“ジェイミーHC流”の限界
6日の南アフリカ戦で日本はどう戦ったのか。
試合のスタッツを見ると、日本は意外に健闘している。起点よりも前にボールを運んだ攻撃回数を表す「ゲインラインサクセス」は、日本が54で南アが27。つまり、日本は、南アの倍以上も有効なアタックを仕掛けていたのだ。
それにもかかわらず、トライ数は1対6。
これはボールを継続して攻める日本に対して、南アがすぐに次の防御に備えるカバーディフェンスに徹し、決定的なチャンスをつくらせなかったことを意味している。
■福岡の負傷退場
同時に、日本のアタックも、防御を完全に引きつけて、最後にノーマークの選手にボールを託すまでには至らなかった。足が速いだけではなく、パスの能力や相手防御にスペースを見いだす能力に秀でた福岡堅樹が前半早々に負傷で退いたことも大きく影響した。
これは、ジェイミー・ジョセフがHCに就任以来推し進めてきた、キックや長いパスを使って早く外側にボールを運ぶスタイルが、世界最強レベルに通用しなかった証しと見ることもできる。