10年ぶり世界一を目指すヤ軍田中にアストロズの“分厚い壁”
「投手のバーランダーやコールは回転数や回転軸に着目、決め球に磨きをかけていて、打者は球種が分かっているのに打てないのが現状です。野手にしてもブレグマンやアルトゥーベは自らの打球方向を見直し、あえてシフトとは逆方向に打ったり、広角に打ち分けることで安打を量産しています。そもそもアストロズはデータ野球に優れたチームですが、ほとんどの球団がデータに基づいた戦略や選手起用をするようになって、もはやデータの優位性はないに等しい。なのでアストロズは相手の予測のほんのわずか先を行く、隙をつく野球で結果を出しているのです。そこへいくとヤンキースはデータを生かすより選手個々の力に頼った野球をしています。短期決戦になればなるほどモノをいうのはデータに基づいた戦略や選手起用だと思いますけどね」
田中の対アストロズ戦の通算成績は7試合に登板して0勝2敗、防御率6.62。ヤンキースも今季、アストロズに3勝4敗と負け越し。その3勝にしてもアストロズの先発3本柱が投げなかった試合で挙げたものだ。ヤンキースがアストロズに勝つのは至難の業といえそうだ。