“お荷物”テコンドー協会は内紛長期化で「お家とり潰し」も
連日テレビのワイドショーを賑わせている全日本テコンドー協会の内紛劇。コワモテの金原昇会長(65)が、“冷静で話の分かる幹部”を演じても、くさい芝居にしか見えない。
それにしても、2000年シドニー五輪から正式採用されたテコンドーだが、多くの人にとって馴染みがないのは当然だろう。これまでの5大会でメダルを獲得したのは内紛の渦中にいる岡本依子協会副会長(67キロ級)ただひとり。
前回のロンドン大会も女子の入賞者が2人いただけ(57キロ浜田真由5位、49キロ笠原江梨香7位)。男子にいたっては、入賞者はなし。出場したのはシドニー大会の樋口清輝のみで、しかも1回戦負けだった。
ある競技団体の関係者が言う。
「どの競技団体も今、選手強化はもちろんのこと、他国の情報や選手分析に必死です。お家芸の柔道でさえ、映像分析に多額の費用と時間をかけている。失礼だが、テコンドーの関係者で、そこまでやっている人はいますか? 来年の五輪は開催国枠でテコンドーも採用されている4階級のうち、男女各2階級の選手は出場できると聞いた。テコンドーが国技の韓国やレベルの高い欧州勢を破ってのメダルは無理でも、入賞は最低目標のはず。内紛で時間をつぶしているヒマなどない。テコンドーは、これまで組織の分裂や不正経理問題が明るみに出るなどして選手たちが競技に集中できる環境になかった。それがレベルアップを阻害していた面は否めませんが、結局は組織の問題ですよ」