五輪遠泳“灼熱肥だめ”で強制危機 会場変更を阻む小池確約
酷暑が懸念される東京五輪。マラソン・競歩会場が札幌に変更され物議を醸したが、水泳会場も先行き不透明になってきた。AP通信の4日と6日付の報道によると、米国の水泳関係者から「マラソンスイミング」の会場となるお台場の海の“水質”と“水温”を問題視する声が上がっているという。
APはマラソン会場が札幌に移転したことを前提に、〈一部の選手と1万1000人からなる指導者団体が、東京湾のマラソンスイミングの会場も変更するよう求めている〉と報じ、〈五輪には出場したいが、一体どんな代償を払うことになるのか〉といった出場が決まっている選手の悲痛な声を伝えている。さらに、米国の競技関係者が水面下で富士山の麓の湖を会場にするよう各所に働きかけているという。
東京五輪のマラソンスイミングは、自然の海を10キロにわたって泳ぐ競技。会場となるお台場の海は8月のテスト大会で選手から「トイレ臭い」との声が上がり注目されたが、水質のみならず、適正な水温も重要な条件なのだ。
10年にUAEで行われた水泳W杯では、高水温が原因で選手が死亡。これを受け、国際水泳連盟は水温の上限を31度と規定した。ところが、お台場のテスト大会では上限ギリギリの30・5度まで上昇した日もあったというから、選手が不安視するのも当然だ。実は、懸念の声が上がっているのは米国だけではない。