「辞める」発言も…鳥谷敬の現役引退が現実味を帯びてきた
このように、近年ではNPBだけでなく独立リーグも移籍先の選択肢に入ってくるわけだが、果たして鳥谷はどうなるのだろう。先述した番組では「(他球団から)声がかからなければ辞める」と発言していただけに、彼の頭の中に独立リーグの選択肢はないのかもしれない(ここでの他球団とはNPB限定と思われる)。ならば、鳥谷引退も現実味を帯びてくる。
■独立リーグの選択肢は…
確かにこれまでの鳥谷を考えると、日の当たらない独立リーグで若者にまじって泥くさく汗を流す姿はあまり想像できない。大学時代からずっとエリート街道を走ってきて、いかなる状況でも涼しい顔でクールに堅実にプレーする、それが鳥谷らしさでもあった。
思えば14年オフに海外FA権を行使してMLB移籍を目指したときもそうだった。MLB球団からのオファーは複数あったものの、条件面で折り合いがつかず、阪神残留を選んだ。鳥谷はどんな条件であっても(たとえマイナー契約からでも)、MLBを目指してもがきたいと考えるタイプではなかったようだ。
だとすると、やはり鳥谷はNPBからのオファーがなければ潔く引退しそうな気がする。ボロボロになるまでユニホームにしがみつく美学がある一方で、こういうクールな引き際もまた、プロの矜持かもしれない。阪神ファンの私としては残念でならないが、そろそろ鳥谷引退を覚悟する必要がありそうだ。