「岡田メソッド」の本質は「考える力と状況判断力」にある
ところで、2014年に今治のオーナーになり、2016年にはS級ライセンスの登録を抹消して指導者として事実上引退し、2018年には日本サッカー協会の副会長も退任した岡田氏が「なぜ今治なのか」――。
早稲田大学時代の先輩がオーナーをやっていて誘われ、さらに「それまで3クラブからオファーがあったが、ゼロから立ち上げたかった。そのためには(既存のクラブだと)指導者に辞めてもらわないといけない。それならゼロからのチームで始めようと今治に決めた。(岡田メソッドは)1年くらいでできると思ったが、4年もかかってしまった」というのが真相だった。
1月13日に決勝が行われた全国高校サッカー選手権。初出場の愛媛・今治東高は優勝した静岡学園に0ー2で敗れたが、ベスト16に進出した。
岡田氏も含めて元日本代表でFC今治所属の駒野友一、橋本英郎も今治東高に指導に出向いて「少しは力になれたかな。街全体が力になったのかな」と振り返り、選手たちは「自分たちには型がない」と言いながら「考える力と状況判断力が武器。みんなが頭を動かせた」と胸を張った。