3月場所が無観客or中止でも 新型コロナ騒動が力士にプラス
自粛ムードが日本中に蔓延している。
新型コロナウイルス感染拡大で3月8日初日の大相撲3月場所(大阪)は、尾車事業部長(元大関琴風)が「通常開催はありえない」と断念。無観客か興行自体の中止かを迫られている。
協会の方針は「力士に感染者がひとりでも出たら中止」。そのため、不必要な外出を控えるよう、彼らに要請している。
地方場所は相撲取りにとって、“おいしい場所”だ。今回の大阪、7月の名古屋、11月の福岡は本場所が年に1回しか開催されないとあって、地元のタニマチは手ぐすね引いて力士や親方衆を待っている。横綱大関ともなれば、連日お座敷の声がかかることも珍しくない。大阪場所ではかつて横綱朝青龍が北新地でほぼ毎晩、目撃されたほどだ。
メシも酒もごっつぁんで、封筒に入った“お車代”をもらえることもしばしば。タニマチによっては、女を世話してくれるケースもある。まさに至れり尽くせりなのだ。そうした楽しみも、新型コロナウイルス騒動ですっかり下火になってしまった。タニマチは下手に声をかけられず、誘われた側もいまは断るしかない。