西武中村「1番・DH」の驚愕…20年シーズンは若手受難の年
スタメンが発表された時、本人ですら驚いた。
3日、西武の“おかわりくん”こと中村剛也(36)が中日とのオープン戦に「1番・DH」で出場。試合前に打順を聞かされた本人が、「えー!?」と驚愕したのも当然だ。
1打席目に初球先頭打者弾を放ったのはさすがの貫禄。これには辻監督もしてやったりだろう。
中村をあえてトップバッターに置いたのは、打席を多く立たせるため。いわば、主砲の調整だ。今季は東京五輪の影響で、開幕は例年より1週間ほど早い3月20日。オープン戦の数も減った。
辻監督はキャンプ前から、「オープン戦が多ければ若手をたくさん試したいけど……。ベテランに多く打席に立ってもらわないと」と話していた。若手育成も捨てがたいが、何よりも主力の調整を優先しないことにはシーズンを戦えない。
ある球団OBは「今季は若手受難の年になるかもしれない」と、こう話す。
「東京五輪開催中はプロ野球が中断される。古株のOBは『昔のパの前期後期制を思い出す』と話していた。あの時代(1973年~82年)は前期優勝と後期優勝チームがプレーオフを行い、リーグVを争った。状況は違うけど、五輪期間の中断で流れや勢いがリセットされるのは同様でしょう。ただ、主力やベテランはその中断期間を体力回復やケガの治療など、リフレッシュの時間に充てられる。ペナント再開後も元気に戦えるとなれば、若手の出番は減るでしょう」