大相撲無観客で懸賞金争奪戦が激化 1600本→1000本まで減
昨年の3月場所の懸賞は2000本超。国技館開催の先場所も、ほぼ同数だった。それが今回は半分だ。無観客で気合が入らないなら、懸賞目当てでモチベーションを高めるしかない。
■さらに減る可能性も
そこで狙われるのが、常に懸賞が出される力士だ。例えば遠藤は端正なルックスで人気が高く、長年、永谷園が懸賞を出していることで知られている。勢も高須クリニックの高須院長に可愛がられており、幕内にいる限りは懸賞が途切れることはない。
企業が懸賞を出せる幕内力士の年収は、最低でも約1700万円。懸賞は1本3万円なので、2本や3本では大した実入りにはならない。それでも目の前にぶら下がるニンジンに発奮するのは、ヒトもウマも同様だ。
「人気と実力を兼ね備えた高見盛(現東関親方)は小結を2場所務めただけで、後はほとんど平幕だった。番付が上がらなかった理由はさまざまだけど、『懸賞目当ての相手が目の色を変えてかかってきた』という事情もないわけではない」