内紛勃発か? 組織委理事が東京五輪「2年延期」発言の衝撃
センバツ高校野球の史上初の開催中止が決まった11日、東京五輪の開催を巡っても驚きのニュースが駆け巡った。〈東京五輪、今夏開催断念なら1、2年延期が現実的〉――。米紙ウォールストリート・ジャーナル(電子版)がこんな見出しで、五輪組織委員会の高橋治之理事のインタビュー記事を掲載。とうとう身内から“延期説”が飛び出した。
記事によると、高橋理事は「あり得るとすれば、中止ではなく延期だろう」との考えを示し、「中止になったらIOC(国際オリンピック委員会)が大変だろう。(IOCに支払われた)アメリカの放映権料だけでも莫大だ」と指摘。来年のスポーツイベントのスケジュールがほぼ決まっていることを理由に、2年延期が最も調整しやすいと語ったという。
IOCも組織委も「中止や延期は検討していない」とコメントしたばかり。それだけに、高橋理事の発言は衝撃的だ。ある組織委関係者がこう明かす。
「先週、組織委内部で五輪の中止や延期に関して軽率な発言を控えるように“かん口令”が敷かれました。組織委の現場レベルでは、会場でのマスク配布や来場者の体温を測るサーモグラフィーの設置など、開催を前提にした感染予防策の検討が進んでいる。にもかかわらず、高橋理事が踏み込んだ発言をした。職員の間に衝撃が走ったのは間違いありません」