センバツ中止の強豪高監督3人に聞く 夏への不安と進路問題
「一生懸命やったてなくなったらしゃあない」
【市立明石商(兵庫県)・狭間善徳監督(55歳)】
狭間監督が言う。
「センバツが初めての甲子園だった子が14人いました。残念だったと思いますが、こればっかりは仕方がないです。なかなかコロナ騒動の終息の見通しが立たないですが、だからといってやらないわけにはいかない。指導者が夏もないかもと思ってしまったら、生徒らにも気持ちがうつってしまう。だからそれはなしで。夏に向けて目標を持ち、やることは一生懸命やった上で、もし(夏が)なかったらしゃーないな、という心持ちでやることが、あるべき姿なんじゃないかと思っています」
進路については、エースの中森俊介、外野手の来田涼斗は、今秋ドラフト上位候補だ。狭間監督は「2人はプロでやりたい思いはあるでしょうが、もともと3年の夏が終わった段階で、就職か進学かプロかを考えるようにしています」と言う。
万が一、夏の甲子園でもアピールする機会が失われれば、進路に影響する可能性はあるのか。
「その後の人生が変わるかもしれないので、この2人に限らず、全員がベストな選択ができるようにすることが監督の務め。7月、8月時点の能力を考慮して、一番ベストな選択ができるようにと思っています」