GG賞4度の仁志敏久氏が絶賛 菊池涼介と井端弘和の守備力
仁志敏久氏(元・巨人 内野手)
自身もゴールデングラブ賞4度、巨人の名手とうたわれた仁志敏久氏をして、「僕が見た中では間違いなくナンバーワンの二塁手。歴史的な名手と言ってもいいと思う」と言わしめるのは、広島の菊池涼介(30)である。
「脚力を生かした守備範囲の広さ、肩の強さは言わずもがなですが、特筆すべきは発想力。難しい打球が飛んできたとき、どんな捕り方、どんな投げ方をすればアウトにできる確率が増すか。一瞬で判断し、それを実際に体現できる。頭の中にさまざまなケースに応じたアイデアがあるからこそ」
瞬時の判断力と言えばもう一人、印象に残る選手がいるという。中日時代の井端弘和だ。
2008年の巨人とのCS第2ステージ初戦。3―3の同点で迎えた八回1死満塁のピンチで前進守備を敷く遊撃手・井端の左に打球が飛んだ。
「腕を伸ばしてそれを好捕した井端は、本塁へ送球せず、そのまま走って二塁ベースを踏むと、体をクルリと回転させて一塁に好送球。併殺を完成させました。前進守備で本塁送球に大部分の意識がある中で、この判断は凄い。想像していたからできたのではなく、創造のプレー。井端のプレーからは常に創造力、発想力の豊かさを感じていましたね」