プレミア12敗退の監督・小久保裕紀から届いたメールの返信
自分で言うのもなんだが、私のミーティングは長かった。相手国の分析をして終わるのではなく、時には代表選手たるものとしての心構えを説いたからだった。
「日本代表は文字通り、日本の野球界を代表する選手。各チームのエースであり4番であり、中心選手であり、スター選手だ。しかし、代表では時には今までやったことのないであろうバントを求める時もある。寄せ集めのチームではなく、真の日本チームにしよう」
「技術だけでなく、人間的にも優れ、他の選手の目標にされる選手でなければいけない。何事にも屈しない逞しさが求められる。何より当たり前のことを当たり前にやることが第一歩になる」
■最前列で熱心にメモを取った
相手国についても、たとえばキューバ戦を控えている時には、3番の右打者はパワーがあり、足も速いというだけではなく、「3番のオマール・リナレスは17歳で代表デビューし……」などと、より具体的かつ、キューバの野球史も踏まえながら話をした。ときには、黒板に板書しながら1時間近くミーティングを行う中、小久保裕紀(青学大→ダイエー)は最前列で熱心にメモを取り、わからないことがあると率先して先輩に質問し、理解しようとしていた。