巨人菅野が82年ぶり快挙と“鬼門”神宮攻略 日本に悔いなし
■「唯一の敵」は「神宮のマウンド」
神宮のマウンドは特殊だ。本塁から中堅に向かってグラウンド自体が低くなっているといわれ、投げにくさを感じる投手が多いのは確か。ヤクルトのエースだった評論家の川崎憲次郎氏も、日刊ゲンダイに「今は改修されて、だいぶ変わったようですが、神宮のマウンドは他より低い。菅野は直球にしても変化球にしても低めへの制球力が生命線で、長身(186センチ)から打者の膝元へ、角度を使って投げ込む投手。マウンドが低いと角度がつけられず、菅野の持ち味が半減しているように見えます」と語っていた。
菅野は東京ドームやナゴヤドームなど土が硬いマウンドを好むが、昨季までの神宮は軟らかく、掘れやすかった。今季は高津新監督の肝いりで、硬く改良されたのが菅野には追い風になったかもしれない。
今季はほぼ無双状態。日本球界で「唯一の敵」は「神宮のマウンド」だったが、それも消え去った。
このオフ、球団にポスティングシステムを利用したメジャーリーグ挑戦を直訴する可能性がある。苦手神宮で1勝をもぎ取り、「最後の宿題」をクリアしたことで、スッキリした気分で巨人を去ることができるのではないか。