G原監督が事実上の後継指名 阿部二軍監督をヘッド代行抜擢
異例の措置ではある。
16日の阪神戦から阿部慎之助二軍監督(41)がヘッドコーチ代行として、一軍ベンチ入りすることになった巨人。虫垂炎で手術、入院する元木大介ヘッドコーチ(48)が復帰するまでの緊急対応だが、OBで元投手コーチの高橋善正氏は「異例というより、余裕の措置ですね」と、こう言った。
「二軍監督はチーム内では原監督(62)に次ぐ序列とはいえ、一軍の現状を完全に理解している立場ではない。オリックスのように一軍の監督代行として二軍監督を昇格させる例はあっても、ヘッドコーチの代行は聞いたことがありません。本来なら経験豊富で原野球を理解している吉村作戦コーチ(57)が代行を務めるのが普通でしょう。あるいは、昨年はヘッドコーチを置かなかったわけだから、元木コーチが復帰するまでの期間限定ならば、空位にしておく手もあった。原監督がそうしなかったのは、自身の有力後継者の阿部二軍監督に経験を積ませるいい機会だと思ったからに他ならない。原監督自身も2002年の就任前年に、ヘッドコーチとして当時の長嶋監督から試合の采配を任され、それがいい経験、勉強になったと言っていた。同じように『慎之助、この試合はおまえに任せる』と采配を託すこともあるでしょうね。ペナントレースの真っ最中とはいえ、そういうテストができる独走態勢ですから」