アメリカ出身選手の笑顔は上っ面だけ 実力で心を開かせる
日本もアメリカも新入団選手が最初に同僚と顔を合わせるのが春のキャンプです。僕も2008年のフロリダキャンプで初めてサバシアやサイズモアといった主力選手に会いました。
この時点ではまだ、本当に彼らの仲間になったわけではありません。日本人選手が最初に仲良くなるのは、主に中南米出身の選手です。ラテン系の彼らは陽気でノリも良く、打ち解けるのに時間はかかりません。厄介なのはアメリカ出身の選手たちです。
彼らにはおそらく「ベースボールはアメリカ発祥のスポーツ」という自負があるのでしょう。外国でどれだけの実績があっても、「メジャーがナンバーワン」という意識が強い。だから中南米だろうが日本だろうが韓国だろうが、「よそでどれくらいやってきたかは知らないが、メジャーは甘くはないぜ」という態度がありありと出ていました。
キャンプでどれだけニコニコしていても上っ面だけ。にこやかな表情とは裏腹に、彼らとの間には目に見えない壁があるのをひしひしと感じました。彼らの心を開かせることができるかどうかは実力次第です。