巨人のキャンプ“時差集合”は無意味な日本流を見直す契機に
■最強助っ人ローズの調整
当時の助っ人外国人には、「なにも2月1日に合わせて来日しなくてもいい」と言った。ロバート・ローズなどは実際、1週間遅れでキャンプ地にやって来たこともあった。いきなり、打撃ケージに入ると、打球が前に飛ばない。2球、3球とドン詰まり。見ていた選手がざわつき始めたが、いったんタイミングが合ったら、バックスクリーンへ面白いように打球を放り込む。
聞けば、キャンプに合流するまで、バットにもボールにも触らなかったという。その代わり、ウエートトレーニングなどで徹底的に体をつくってきた、と何食わぬ顔で言っていた。要するに、調整は千差万別。それぞれのやり方で練習し、結果を出す。これこそ、プロの本来の在り方だ。
今回の巨人の方針は、コロナ禍と五輪開催による来季の過密日程を考慮したものだというが、平時のキャンプもどんどん改革して欲しい。