東京五輪“ワクチン割り込み接種”で開催目指すIOCの狂気
■IOCの本音ともとれる発言
「この発言にはびっくりしました。IOCのおごりもここに極まれり、です。おそらく半年後もコロナで苦しんでいる人は世界中にいるでしょう。この日発令された緊急事態宣言は今後、1都3県以外にも出るでしょうから、国内のコロナ倒産や解雇もますます増える。コロナ対応に追われる医療現場はとっくに限界を超えている。そんな状況にあって、ワクチンを優先的に接種した選手が五輪で戦う姿を見たいと望んだり、彼らを見て感動したりできますか。組織委員会は五輪開催のために5000人を超える医療従事者を集める計画だが、コロナ対応で逼迫している医療現場から、五輪のために医者や看護師らを出せるわけがない。パウンド委員の発言は個人の考えではなく、IOCの本音ともとれる。商業五輪の存続、つまりはカネのためならどんなことでもしようとするIOCは、まさにスポーツマフィアですよ」
パウンド氏といえば、昨年2月、「(東京五輪は)1年延期も不可能ではない」との見解を示し、IOCのバッハ会長は延期や中止説の火消しに躍起になったが、3月下旬にはパウンド氏の言う「1年延期」が決まった。
今回の「五輪選手のワクチン割り込み接種」も実現するのか。