メジャーは高年俸選手をバッサリ…逆に過保護な日本の甘さ
「メジャーはマイナーの裾野が広く、下からの突き上げが激しい世界。代わりになる伸び盛りの選手がたくさん控えています。試合に勝つためにも、チームの新陳代謝のためにも必要なことです。メジャーではよくあることで、ヤンキースは7年契約のジャコビー・エルズベリー、10年契約のA・ロッドを、残り1年の時点で切りました。それぞれ約28億円、約24億円の支払いが残っていたにもかかわらずです(エルズベリーは支払いについて係争中)」
30億円近いカネをドブに捨てても不要な選手はバッサリやる。どうせ30億円は払うのだから、代わりの選手を使った方がダメージが少ないと冷静にソロバンをはじいているのだが、そこへいくと甘いのが日本球界ではないか。
ベテラン選手と破格の長期契約を結び、賞味期限が切れても代走や代打として出場させるケースは枚挙にいとまがない。
例えば阪神は鳥谷敬(39=ロッテ)と15年1月に5年総額20億円の契約を結んだが、18年は打率・232、19年は同・207と低迷。力が落ちたのはハッキリしているのに、連続試合出場が途切れた18年5月以降も一軍に置き続けた。