落合監督は首脳陣と選手の食事会場を分け酒の差し入れも
ヤクルト、巨人と比べ、中日のキャンプはとにかく長い。6~8時間、ほぼ休みなしで打ち続ける。過酷だったのは選手だけではない。
打撃練習が長いのだから、打撃投手も1時間くらいはぶっ続けで投げないと練習が回らない。他球団はせいぜい20分ほどだ。3倍は投げている計算になる。トレーニングコーチは朝一番のウオーミングアップ前の準備から始まり、打撃、守備練習の際は傍らで見守る。ランニング、その後のウエートルームでも選手に付き添うため、計12時間近くはグラウンドに詰めていた。
投手陣を任されていた森繁和投手チーフコーチも厳しかった。
「10球連続でアウトコースのいいところに強い球がいかないと終わらない」
これはなかなかできないものだ。並の投手なら3球も続かない。まだ若手だった朝倉健太は、やり直しを繰り返し、300球近くを投げ込む日もザラだった。森コーチに「はいダメ~」と言われ、「いやいや、今のはいいところでしょう~」とブルペンで掛け合っていた。そのかいもあり、「ノーコン」といわれた朝倉は、2006年に13勝、07年に12勝を挙げた。