大谷が投手で1072日ぶり白星も…“TJ後遺症”完全払拭ならず
歴史的な快挙を成し遂げても、内容には不満が残った。
エンゼルス・大谷翔平(26)が日本時間27日のレンジャーズ戦に「2番・投手」で先発出場。5回を1本塁打含む3安打3四死球、4失点。打っては3打数2安打2打点。自身も加担した打線の援護もあり、1072日ぶりの白星を手にした。本塁打数トップ(7本)で先発登板を迎えたのは1921年6月13日のベーブ・ルース以来100年ぶり。この試合でルースは勝利投手になっている。
二刀流のレジェンドに肩を並べたが、試合後の大谷は「手放しでは喜べないです」とぶぜん。課題の制球は依然として不安定で、直球は逆球が目立ち、スプリットは精度を欠き、初回に3四死球も絡んで4点を失った。
「過去2度の登板と比べても腕の振りを意識的に抑えて、制球を重視しているように見えました。スプリットが落ちなかったのも、腕の振りが鈍かったからです。二回以降はスライダーが狙い通りに決まるようになり、投球が安定したとはいえ、直球も含めた制球を向上させる余地はあります。大谷の登板時にはDHを解除するため、仮に早い回で降板すれば、その後の選手のやりくりが大変になる。極力、長いイニングを投げるためにも、立ち上がりの不安定さも含めて、もう一段階のレベルアップが求められる」(Jスポーツ大リーグ中継で解説を務める評論家の三井浩二氏)