大谷のDH解除なくしてエ軍は勝てない 今季ワーストの4連敗
エンゼルス・大谷翔平(26)が、好投もむなしく白星を逃した。
投球に専念するため、「リアル二刀流」を回避して臨んだ日本時間6日のレイズ戦は、5回3分の0を1安打無失点7奪三振、6四球。先発投手としての最低限の役割をこなしたが、リリーフ陣が打ち込まれて2勝目(0敗)は手にできなかった。チームは昨季のア・リーグ覇者相手に逆転負けで、今季ワーストタイの4連敗である。
マドン監督の方針から、大谷が登板日に打席に立たなかったのは4月21日のレンジャーズ戦以来、今季2度目。当時はまだ主力打者が揃っており、打線は活発だったが、今の状態は最悪だ。
この4連敗中は打線が振るわず、121打数24安打の打率1割9分8厘、7得点。この日は4番レンドン内野手が左膝打撲で負傷者リスト(IL)入りし、5番アップトンが左膝に痛みを訴えて欠場した。
負傷者続出でマイナーから選手を昇格させてやりくりしているが、主力2人に代わってスタメンで起用されたゴセリン内野手(打率.125)、ウォード外野手(3打数無安打)とも力不足は否めない。
現状、打者で頼りになるのはメジャー2位タイの9本塁打を放っている大谷以外に、主砲トラウト外野手(打率.398、8本塁打)、ウォルシュ内野手(同.333、6本塁打)くらいのものだ。指揮官はリアル二刀流回避について「ベンチの控え選手が少ないからだ」と説明したが、一発のある大谷を打席に立たせないのはあまりにもったいない。
米スポーツ専門サイトは6日、「大谷を守備で起用すべき3つの理由」と題した特集記事を掲載。大谷を守備に就かせれば、「(DH制を解除した場合)降板後に違うポジションに就けば、そのまま打席に立てる」「柔軟な選手起用が可能になる」などとし、「一塁か外野で起用すべきだ」としている。
開幕からここまで全試合出場を続ける二刀流に守備まで要求するのは現実的ではないとはいえ、大谷の長打力に頼らざるを得ないのが実情だ。
エ軍打線が湿りっぱなしなら、自身の白星を手にするためにも大谷は指揮官に「リアル二刀流」を直訴するしかない。
プホルス戦力外 歴代5位の667本塁打
エンゼルスは日本時間7日、歴代5位の通算667本塁打を放っているアルバート・プホルス内野手(41)をメジャー出場の前提となる40人枠から外したと発表した。
ドミニカ共和国出身の長距離砲は2001年にカージナルスでメジャーデビューし、新人王に選出された。
12年には10年総額2億4000万ドル(約262億円)でエンゼルスに移籍。通算2886試合で打率.298、2112打点(歴代2位)。最優秀選手3度の他、球宴には10度選ばれた。契約最終年の今季24試合で打率.198、5本塁打、12打点だった。