菅野の悩ましい復帰時期…苦手の交流戦に巨人は先発足りず
■5年間で負け越し3度
ただし、のんびりできない事情もある。来週25日からはセ・パ交流戦が始まる。2015~19年の5年間で負け越しが3度と、比較的、分の悪いパとの対戦。17年には交流戦中に球団ワーストを更新する悪夢の13連敗を食らっている。日程は6連戦が3週間も続くうえ、先発投手の駒が足りていないのだ。
巨人OBで元投手コーチの高橋善正氏(評論家)がこう言う。
「原監督としては、菅野不在で大型連敗の危険がある交流戦を戦うのは怖い、というのが本音でしょう。肩が痛い時は投げるのは無理でも、肘の場合は多少無理をすれば投げられる。現役時代は私も肘の痛みを抱えながら投げていた。復帰しても怖さが残るため、本調子に戻るかは別として、プロの世界で肘に違和感を感じながら投げている投手は多いと思います」
菅野の交流戦成績は10勝9敗ながら、防御率は2.58。“格上”相手になくてはならない存在だ。多少違和感が残っていても、チームのために交流戦ローテに加わるのか、はたまた夢のためにも完全に違和感を取り除いてから戦列に戻るのか――。8日の登録抹消から14日が経過した今、菅野は選択を迫られている。