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後藤逸郎ジャーナリスト

1965年生まれ。毎日新聞大阪経済部次長、東京本社特別報道グループ編集委員などを経て現職。著書に「オリンピック・マネー 誰も知らない東京五輪の裏側」(文春新書)。

IOC「オリンピック貴族」は特別扱いされ5つ星ホテルを満喫

公開日: 更新日:

 IOCはタダで泊まるわけではない。ただ、1泊400ドル(約4万4000円)を超える分は組織委が負担する。5つ星ホテルのスイートは1泊300万円にのぼり、差額はIOCへの贈与に等しい。

 しかも、新型コロナ感染対策で、選手村と会場に滞在を限られる選手と比べ、IOC関係者は制限も少ないホテル暮らしを満喫する。感染拡大を避けるため、IOCと組織委は来日する大会関係者の削減を打ち出したが、IOCと国際パラリンピック委員会(IPC)関係者は例外だ。組織委の武藤敏郎事務総長は5月26日の会見で、「大会を運営するために必要不可欠な人材」として、「オリンピックファミリー」3000人と「パラリンピックファミリー」2000人の計5000人が予定通り来日するとした。

 米紙ワシントン・ポストはバッハ会長を「ぼったくり男爵」と揶揄したが、他のIOC関係者も「オリンピック貴族」らしく、一度握った特権を手放そうとしない。バッハ会長がいう「犠牲を払う」には「オリンピック貴族」が含まれず、大会強行開催後の感染爆発を懸念する日本人への連帯感は微塵もない。(つづく)

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