萱和磨は「できるけどやらない」秀才高校生だった【「銀」体操男子 若き4人の素顔#3】
萱和磨(24歳/セントラルスポーツ)
東京五輪の体操男子は7月26日に団体で銀メダルを獲得すると28日の個人総合で橋本大輝が金メダル、北園丈琉は5位入賞を果たした。団体戦に出た4人はいずれも今回が初の五輪。1日からの種目別決勝にはあん馬に萱と亀山耕平、鉄棒に橋本と北園が出場。さらにゆかで橋本・北園、平行棒で橋本・谷川が補欠に選ばれている。そんな男子体操4人衆の素顔とは――。
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アテネ五輪の団体金、種目別平行棒銀の冨田洋之の演技を見て、体操選手になることを決意。地元千葉県の強豪、習志野高校に進学した。すでに引退を表明した白井健三とは同世代で、学校は違えど全国大会では共に競い合った。
習志野高校で萱の担任を1年から3年まで務めた田中毅教諭が言う。
「私が受け持っていたクラスは商業科。運動部や吹奏楽部が多かったので、にぎやかな子が多かったんです。萱も明るくいい子でしたが、その中では目立つタイプではなかった。それがいざ体操の大会などに出場すると、キリッと雰囲気が変わる。競技実績もあったので、男女分け隔てなく人気がありました。体育祭ではクラスの男子全員が背中を丸めて手をつなぎ、その上を走る競技があるんですが、萱は軽やかに駆け抜けていましたよ」