阪神・矢野監督続投も…フロントが唯一気を揉む巨人との“ピリピリ6番勝負”
「勝っても負けても巨人戦はインパクトが強いからね」
こう語るのは古参OBだ。今季が契約最終年の矢野燿大監督(52)は16日、藤原崇起オーナー兼社長(69)から来季の続投を要請された。
「3位、2位と来て、今年はこれだけ長い(間)1位をキープして、今も1位でいるわけですから、進化しているということだと思います」と、手腕を評価されたわけだが、一方で、阪神は日本一“外野”がうるさい球団だ。「シーズンも終盤に入り、16年ぶりの優勝が見えている大事な時期に、監督の去就問題があれこれ取り沙汰されたらチームにとってマイナスです。雑音封じのためにフロントが先手を打ったのです」(在阪テレビの関係者)と見る向きもある。
■外野の声を無視できない
冒頭のOBは「しかし、気になるのは6試合残っている巨人戦です」と、こう続ける。
「オーナーがああ言っているのだから、続投がひっくり返ることはないだろう。ただし、いくら球団が先手を打っても、最終的に阪神のフロントは外野の声を無視できない。手のひら返しはよくあること。前年、新たに複数年契約を結び、続投が決まっていた金本前監督が電撃解任されたのは記憶に新しい。フロントは今、残る巨人戦にピリピリしているはずです。阪神が1985年、2003年、05年に優勝したときは、すべて巨人に勝ち越しての“完全優勝”だった。今季の対戦成績はくしくも9勝9敗1分けの五分だが、残る6試合はすべて敵地の東京ドーム。24日からの3連戦でまさかの3連敗や、もしくはベンチワークのミスで負け越したとする。天王山となりそうな最後の3連戦(10月12~14日)も完敗し、終盤の息切れで優勝を逃すようなことになれば、それこそファンもメディアも黙ってはいないでしょう」