中日vsヤクルト戦「塁審見逃し事件」の“真犯人”は? 元セ・リーグ審判員が解説
トラブルはなぜ起きたのか。
13日の中日対ヤクルト戦。ヤクルトが1点を追う九回表1死一、二塁から、川端の当たりは二塁へのゴロ。一走の二塁フォースアウトを見落とした二塁の嶋田塁審は「アウト」をコールせず、三塁走者は本塁に突入してタッチアウトに。この後、中日の与田監督が「京田が二塁ベースを踏んでいた」とリクエストを要求、認められて3アウトで試合終了となった。するとヤクルトの高津監督が「二塁塁審のアウトコールがあればホームへ突っ込まなかった」と15分間にわたり猛抗議。しかし判定は覆らなかった。
翌日、審判部とセ・リーグがヤクルトに謝罪。「嶋田塁審が一塁のセーフ判定を見落とした」とミスを認めたが、なぜミスは起きたのか。元プロ野球セ・リーグ審判員の篠宮愼一氏はこう解説する。
■審判の厳罰化は「何とも言えないが…」
「問題は一塁(の水口)審判がセーフと言った後です。(一塁塁審が)もっとコミュニケーションを取って打者走者がセーフだと他の審判に知らせてあげる必要があった。嶋田審判の視野に『一塁がセーフだった』という情報が入れば、フォースの状態になるというのがすぐ頭をよぎる。一塁塁審がもう少し長くセーフのジェスチャーを仲間の審判に向けて出し続けるべきでした」