巨人恒例の“迷走オフ”いよいよスタート…左打ち外野手ズラリなのに日ハム西川は本当に必要か

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 借金1の3位に沈んだ巨人の補強がいよいよ始まる。海外FA権を保有しながら日本ハムを自由契約となった西川遥輝外野手(29)の獲得調査に乗り出すと、スポーツ紙が一斉に報じたのだ。

 今季出塁率は.362ながら打率は.233。年俸は2億4000万円と高額で、日本ハムから来季予想される年俸と戦力としての期待度が見合わないと判断され、自由契約となる「ノンテンダー」となっていた。

 プロ11年間の通算出塁率は.380。4度盗塁王を獲得したスピードが武器で、巨人が近年固定できていない1番候補として補強ポイントに合致するというが、果たしてそうか。

 外野手はベテラン亀井が今季限りで引退したものの、丸、梶谷、松原といった中心選手はいずれも左打ち。さらに八百板、重信ら次のグループも左打者が多い。さるチーム関係者は「だから球団は来季の構想に入っていなかった右打ちの外野手・陽岱鋼を残留させようとした。結局、自ら出て行ってしまったため、外野は外野でも右打者が補強ポイントのはずですが……」と証言する。

 外野手を補強するなら、日本ハムから同じくノンテンダーとなっている大田泰示外野手(31)ではないのか、という声はもっともだ。大田は巨人の元ドラフト1位選手。肩の強さなどの身体能力を含めたポテンシャルは、西川とは比べものにならない。さらに原監督の後輩にあたる東海大相模出身で、かつては秘蔵っ子だった。別の球界関係者がこう言った。

「大田が巨人から日本ハムにトレードに出されたのは2016年オフで、高橋由伸前監督の時代。原監督はドラフト1位の抽選が通算1勝11敗で、今秋はついに引かなかったほどクジ運が悪い。その貴重な1勝が、ソフトバンクと2球団が競合した08年の大田だったこともあって、思い入れが強い後輩をずっと連れ戻したがっていました」

原監督の元秘蔵っ子は地元・広島が調査

 そんな大田を巡っては、広島が獲得に名乗りを挙げるという。

「今オフ、4番で外野の要でもあった鈴木誠也が、ポスティングを使ったメジャー移籍を表明している。後釜探しが急務の中、地元・三次市出身の大田が市場に出た。今季年俸は1億3000万円と高額だが、すでに自由契約になっているため、半額以下の格安の条件で交渉できる。人的補償などもないことで、通常のFA補強には消極的な姿勢を見せている広島がゴーサインを出したそうです。巨人のターゲットが大田から西川にすり替わったとしたら、8年間在籍した巨人はもうコリゴリだと感じている大田が古巣復帰を拒否した可能性がある。水面下の綱引きで広島をはじめとした他球団に負けたのではないか」(前出の関係者)

 もし巨人が西川を補強するようなら、丸、梶谷、西川の外野のレギュラー候補は全て外様の左打者となり、今季台頭した生え抜き若手の松原らは厳しい立場に追い込まれる。

 エース菅野が海外FA権を行使せず、残留を決めたのは、巨人にとってはいいニュース。しかし、昨オフにFA補強して0勝に終わった井納のように、本当に必要なのか怪しい選手の補強がオフのお決まりになりつつあるのは、ファンにとっては悪いニュースだろう。

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