著者のコラム一覧
山田隆道作家

1976年、大阪生まれ。早大卒。「虎がにじんだ夕暮れ」などの小説を執筆する他、プロ野球ファンが高じて「粘着!プロ野球むしかえしニュース」などの野球関連本も多数上梓。各種スポーツ番組のコメンテーターとしても活躍中。

「防御率トップ10」が成り立たない!投手の規定投球回を見直す時期に来ていないか

公開日: 更新日:

 今季、投手で規定投球回に到達して防御率ランキングに名前が載ったのはセが9人、パが14人であった。なお、昨年の2020年はセが6人、パが8人。19年はセが9人、パが6人。両リーグともに10人以上の投手が規定投球回に達したのは17年(セ12人、パ13人)が最後である。

 それより前までさかのぼると、規定投球回に達した投手がリーグで10人以下だった年はひとつもない。ちなみに10年前の11年はセ16人、パ17人で、20年前の01年はセ17人、パ13人、30年前の1991年はセ20人、パ19人。それより古い記録を調べても、ずっと20人前後のあたりを推移している。

 現在の規定投球回はセ・パともに「所属球団の試合数×1.0(=今季143回)」で、これまで諸事情により多少の特例措置を適用した年はあったものの、原則的には50年以上も変わっていない。プロ野球界ではそれくらいの投球回を消化する投手はリーグで10人以上は普通にいるもので、だから古くから新聞などでは「防御率トップ10」なんて欄が人気だった。ファンは好きな先発投手が防御率ランキングの何位であるかは常に気になるものだし、ましてや「トップ10入り」しているかどうかは重要な関心事だった。だからこそ、最優秀防御率のタイトルは大きな勲章なのである。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    演技とイケオジぶりで再ブレーク草彅剛と「10億円マンション売却説」中居正広氏との“絆”

  2. 2

    泉ピン子が終活をやめたワケ「渡る世間は(水原)一平ばかり!」スペシャルインタビュー

  3. 3

    阪神からの戦力外通告「全内幕」…四方八方から《辞めた方が身のためや》と現役続行を反対された

  4. 4

    キムタク一家の妹Kōki,は映画主演の裏で…フルート奏者の姉Cocomiの話題作りと現在

  5. 5

    かんぽ生命×第一生命HD 人生設計に大切な保険を扱う大手2社を比較

  1. 6

    米田哲也が万引きで逮捕!殿堂入りレジェンド350勝投手の悲しい近況…《苦しい生活を送っていたのは確か》

  2. 7

    イスラエルにあなたの年金が流れていく…厚労省「ジェノサイド加担投資」引き揚げ“断固拒否”の不可解

  3. 8

    坂本花織の世界選手権66年ぶり4連覇に立ちはだかる…国際スケート連盟の「反トランプ感情」

  4. 9

    カーリング日本女子が到底真似できない中国の「トンデモ強化策」…世界選手権では明暗クッキリ

  5. 10

    公表された重点施策で露呈…JR東海の株価低迷と時代遅れの収益構造