著者のコラム一覧
山田隆道作家

1976年、大阪生まれ。早大卒。「虎がにじんだ夕暮れ」などの小説を執筆する他、プロ野球ファンが高じて「粘着!プロ野球むしかえしニュース」などの野球関連本も多数上梓。各種スポーツ番組のコメンテーターとしても活躍中。

鳥谷引退はひとつの時代の終焉…2000年代の阪神黄金期は遠くなった

公開日: 更新日:

 今年も多くの選手が現役引退を発表した。中でも特に大物といえば、投の松坂大輔、打の鳥谷敬ではないだろうか。話題性という意味では斎藤佑樹の引退もひとつの時代の終焉を感じさせる。

 プロ野球ファンの一人としては、もちろん平成の怪物と謳われた松坂大輔の引退には感慨深いものがあるが、私は古くからの虎党であるから、そこはやっぱり鳥谷引退にこそ特別な思いを馳せてしまう。阪神の生え抜きスター選手として長年活躍し、プロ野球歴代2位となる1939試合連続出場や通算2099安打など、数々の偉大な記録に彩られた華やかなキャリアだったが、最後は移籍先の千葉ロッテで、クールな男らしい静かな幕引きを選んだようだ。

 昨年に藤川球児が引退し、今年は鳥谷が引退したことで、2000年代に2度のリーグ優勝を果たした阪神黄金時代の主力が全員ユニホームを脱いだかたちとなった。

 ざっと名前を挙げると、投手がエース・井川慶、のらりくらり投法の下柳剛、安福コンビの福原忍と安藤優也、鉄壁のリリーフトリオJFKを形成したジェフ・ウィリアムス、藤川球児、久保田智之。野手は不動の4番・金本知憲、悪球打ちの奇才・今岡誠(現・真訪)、スピードスター・赤星憲広、レギュラー外野手から代打の神様へと変容した桧山進次郎、強打の正捕手だった現監督の矢野輝弘(現・燿大)、そして黄金ルーキーから不動のショートに駆け上がった鳥谷敬……まさに多士済々の顔触れだった。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  2. 2

    「高額療養費」負担引き上げ、患者の“治療諦め”で医療費2270億円削減…厚労省のトンデモ試算にSNS大炎上

  3. 3

    萩原健一(6)美人で細身、しかもボイン…いしだあゆみにはショーケンが好む必須条件が揃っていた

  4. 4

    おすぎの次はマツコ? 視聴者からは以前から指摘も…「膝に座らされて」フジ元アナ長谷川豊氏の恨み節

  5. 5

    “年収2億円以下”マツコ・デラックスが大女優の事務所に電撃移籍? 事務所社長の“使い込み疑惑”にショック

  1. 6

    歪んだ「NHK愛」を育んだ生い立ち…天下のNHKに就職→自慢のキャリア強制終了で逆恨み

  2. 7

    僕に激昂した闘将・星野監督はトレーナー室のドアを蹴破らんばかりの勢いで入ってきて…

  3. 8

    日本にむしろ逆風…卓球王国中国で相次ぐトップ選手の世界ランキング離脱と進む世代交代

  4. 9

    「(来季の去就は)マコト以外は全員白紙や!」星野監督が全員の前で放った言葉を意気に感じた

  5. 10

    迷走するワークマン…プロ向けに回帰も業界では地位低下、業績回復には厳しい道のり