阪神は14年以来の5部門タイトル獲得 個人成績に見える日本人優位の傾向
プロ野球のレギュラーシーズンが終わり、今年も各部門の個人タイトルが確定した。阪神からは最多勝(13勝)と最高勝率(.684)の投手2冠に輝いた青柳晃洋、2年連続最多セーブ(42S)のスアレス、最多安打(178安打)の近本光司、ルーキーながら盗塁王(30盗塁)の中野拓夢と、4人で計5部門のタイトルホルダーを輩出した。
阪神の選手が5部門以上のタイトルを獲得したのは、2014年の5人で6部門以来のことである。この年はメッセンジャーが最多勝&最多奪三振、呉昇桓が最多セーブ、福原忍が最優秀中継ぎ、マートンが首位打者、ゴメスが打点王。わずか7年前のことだが、5人ともすでに引退・退団しており、近年の阪神がいかに世代交代を推し進めてきたかがうかがえる。
また、7年前のタイトルホルダー5人は、そのうち4人が外国人だったのに対して、今季は4人中3人が日本人であることも見逃せない。球界を代表するようなトップスターはなかなか育てきれない阪神だが、それでも渋いところの日本人選手は着実に出てきている。
ただ、やっぱり虎党の私にしてみれば「隣の芝は青い」もので、今年のセの打撃タイトルの、とりわけ派手なところ(首位打者、本塁打王、打点王)を分け合った鈴木誠也(広島)、村上宗隆(ヤクルト)、岡本和真(巨人)には羨望の念を抱いてしまう。