GK権田に期待 中国とサウジとのW杯予選で圧巻の仕事ぶりを披露してほしい
それでもセービングと反応の速さ、コーチング能力といった武器に加え、30代を迎えて精神的落ち着きや安定感が増したのは確か。それを研ぎ澄ませていけば、かつての川口能活(U-19日本代表GKコーチ)や川島のように「この男になら日本のゴールを託せる」といった見方に変わるだろう。
吉田というリーダーが不在の今回の最終予選2連戦は、権田が絶対的な存在に飛躍する大きなチャンスとも言える。彼は吉田と中学時代から面識があり、年代別の代表チームで共闘してきた。
2012年ロンドン五輪でも一緒に戦っているが、間近で見てきた同期DFは目覚ましい人間的成長を遂げたという。
「僕は(ポジション的に)後ろからずっと麻也を見ている立場ですけど、やっぱり責任というもので人はどんどん大きくなっていくんだなと強く感じます。麻也は『感染対策でジムではマスクをつけた方がいいよ』とか、ちょっとしたことを率先して言ってくれていた。僕ももうちょっと周りに伝えたり、促したりしていく必要があるのかなと思います。完全に麻也の穴は埋まらないかも知れないけど、みんなで補完できるようにやっていきます」と権田は改めてけん引役になる決意を口にした。