元楽天のメキシコ人右腕には厳罰下ったが…大リーグ「治外法権」の仰天
メジャー通算13勝右腕で楽天に在籍したことがあるセルジオ・ミトレは、一昨年7月に当時同棲していた19歳のメキシコ人女性リリアーナさんの1歳10カ月になる娘イネスちゃんを何度も殴打したうえ、性的な暴行も加えて殺害したとしてメキシコの警察に逮捕拘束されていた。その裁判が先週結審し「性的な暴行は認められなかったが、暴力を加えて殺害したことは紛れもない事実」として同国の極刑である懲役50年を言い渡した。
このニュースを見て筆者が感じたのは、同じ中南米の国でも、メジャーリーガーが人を殺しても有罪になる国とならない国があるということだ。
ならないのはドミニカ共和国である。この国には殺人を犯したメジャーリーガーを無罪放免にしてきた長い歴史がある。その第1号がアストロズの主砲だったシーザー・セデーニョ。オフにドミニカに帰国中、19歳の愛人と口論になりピストルで射殺してしまったが、「2人でピストルをオモチャにしてふざけていたら暴発した」という主張が通って20日間留置されただけで釈放され、裁判所から科せられたのは罰金100ドルだけだった。