羽生結弦に世界が称賛! 前人未踏の4回転半で「自分との闘い」制し、歴史に名を刻みレジェンドに
羽生結弦(27)の3度目の五輪挑戦が幕を閉じた。8日の北京五輪男子フィギュアスケートのショートプログラムで8位と出遅れ、10日のフリーで前人未踏の4回転半(クワッドアクセル)で挽回を狙ったが転倒し、結果、4位に終わった。
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試合後のインタビューで羽生は、「全部出し切ったというのが正直な気持ちです。明らかに前の大会よりもいいアクセル跳んでいましたしもうちょっとだったなという気持ちももちろんあるんですけど、でもあれが僕のすべてかなって」と、コメントした。
着地に失敗、4回転半の回転不足と判定されたが、ジャンプの種類としては4回転半として扱われた。これは、国際スケート連盟(ISU)の公認大会は初の認定となり、羽生は歴史に名を刻んだ。
メダルではなく、あくまで"4回転半の成功"と、自分の挑戦と捉えた羽生の3度目のオリンピック。王者に輝いたアメリカのネイサン・チェン(22・米)は「彼は2度の五輪王者になっています。本当にアイコンとして、史上最高に到達できています。その立場というのは奪えない物です。一緒の時間に生きることができて、同じ氷の上に乗れるのがうれしいです」と、羽生の挑戦を称えた。
また、過去オリンピックに4度出場したフィギュア界のレジェンドであるプルシェンコ氏(39・ロシア)は、自身のインスタグラムで「君はとてつもないアスリートだ。君のフィギュア界への貢献はプライスレスだ。明後日(のフリー)は自由に、そして自信をもって滑って欲しい。君はすでにユヅル・ハニュウなのだから!!!」とメッセージを送った。
■ソチ、平昌オリンピック2連覇の羽生はレジェンドへの殿堂入りへ
数々の王者からフィギュア界の歴史に名の刻んだ"レジェンド"と称賛された羽生。SNS上にも〈歴史を作った偉大なスケーター〉〈メダルを狙うこともできたはずなのに、彼はそれをしなかった真のチャンピオンだ〉〈自らの挑戦をし続ける姿に感動しました〉と、金がとれなかった嘆きよりも、"レジェンド"への称賛の声が溢れている。
4回転半への挑戦は「もうちょっと時間ください」
鍵山優真(18)や宇野昌麿(24)が銀、銅に輝き、日本人2人が表彰台に上った。それでも羽生の挑戦を称える声がやまないのは、ソチ五輪から8年間、日本のフィギュア界を牽引し続けたからだ。羽生は14年のソチ五輪では、仙台出身ということもあり、東北大震災直後の日本に勇気を与え、18年の平昌五輪では、2連覇を果たし真の王者となり、そして、今回北京五輪で"レジェンド"となった。
試合直後のインタビューで「報われない努力だけれど、一生懸命頑張った」とシンプルに答えた羽生の言葉に、忘れかけていた、挑戦し続ける努力の大切さを再確認した人も多かったはずだ。
今後の4回転半への挑戦は「もうちょっと時間ください。ちょっと考えたいです。それくらい…それくらい、今回やり切っています」とコメントを残したが、羽生は4回転半を成功させ、異次元の王者を目指すのか、今後のレジェンドへの挑戦に注目が集まる。